パワポで文字サイズを変えても変わらない原因と直し方。AIが作ったスライドは「自動調整」を疑え

パワポで文字サイズを自由に変えられるようになるイメージ

AIにスライドを作ってもらうこと、増えましたよね。

僕も最近は、たたき台をAIに出してもらって、そこから自分で仕上げることが多いです。

で、そのときにひっかかることがありました。

ん?文字を大きくしたいのに、大きくならない。

フォントサイズの欄を「12」から「18」に変えても、見た目がほとんど変わらない。ちょっと大きくなったと思ったら、次の瞬間また縮む。

「なんで?」と思って調べたら、原因見つけました。

テキストボックスの設定が「はみ出す場合だけ自動調整する」になっていたんです。

効率化するためにAI使ったのになんだよこれ、というイライラ発生。。

同じところで悩んでいる人がけっこういる気がするので、原因と直し方を手順で説明しますね。

1. こんな症状、ありませんか?

まず症状のおさらいです。AIが作ったスライドを開いて、文字を大きくしようとしたときに、こうなる。

  • フォントサイズの欄は「18」→「24」に変わっているのに、見た目が変わらない
  • フォントサイズを上げると、一瞬大きくなって、すぐ縮む
  • Ctrl+](フォント拡大のショートカット)を連打しても、ある大きさから先に進まない
  • 逆に、文字を減らしたら勝手に大きくなった
パワポのフォントサイズ欄は24なのに、見た目の文字は小さいまま
フォントサイズ欄は「24」なのに、見た目の文字は小さいまま

ポイントは、フォントサイズの数字自体はちゃんと変わっていることです。

パワポが壊れているわけでも、操作を間違えているわけでもありません。

「24ptにしなさい」という指示は通っている。でも、パワポが親切心で「そのままだと枠からはみ出るから」と勝手に縮めて表示している。

これが正体です。

2. 原因は「テキストボックスの自動調整」

パワポのテキストボックスには「自動調整」という設定があって、3つの選択肢があります。

設定何が起きるか
自動調整なし何もしない。文字が枠からはみ出てもそのまま
はみ出す場合だけ自動調整する枠の大きさは固定。文字がはみ出しそうになると、文字のほうを勝手に縮める
テキストに合わせて図形のサイズを調整する文字の量に合わせて、枠のほうが伸び縮みする

問題を起こしているのは、真ん中の「はみ出す場合だけ自動調整する」です。

枠の大きさが固定なので、文字を大きくすると枠に入りきらない。すると、パワポが「縮小率90%」みたいな感じで、表示だけ小さくする。

だから、フォントサイズの欄には「24」と出ているのに、見た目は「20」くらいにしか見えない。

なぜAIが作ったスライドで起きやすいのか

自分で作ったテキストボックスは、初期設定が「テキストに合わせて図形のサイズを調整する」になっていることが多いです(環境によると思いますが)。

一方、AIのスライド生成ツールや、HTMLをpptxに変換するタイプのツールは、レイアウトを崩さないことを優先するとのこと。

枠の位置と大きさをきっちり決めて、文字は「はみ出したら縮めてね」というモードで書き出しちゃうんですよね。

僕が困っていたファイルを調べたら、スライド上のテキストボックスがぜんぶ、この設定になっていました。

見た目がきれいに揃っているのは、この設定のおかげでもあるので、AIツール側の判断としては間違いではないんですよね。

ただ、人間が仕上げの調整をするときには、この「親切」がじゃまになる。

なので、必要に応じて仕上げの段階で設定を変えて調整しましょう。

3. 直し方(テキストボックス1つ分を直す場合)

手順は4ステップです。

① テキストボックスを右クリック→「図形の書式設定」

大きくしたいテキストボックスの枠線あたりを右クリックして、メニューの一番下のほうにある「図形の書式設定」を選びます。

テキストボックスを右クリックして「図形の書式設定」を選ぶ
テキストボックスを右クリック→「図形の書式設定」

画面の右側に「図形の書式設定」のパネルが開きます。

② 「文字のオプション」→テキストボックスのアイコン

パネルの上のほうに「図形のオプション」「文字のオプション」というタブがあります。「文字のオプション」のほうをクリック。

その下に小さいアイコンが3つ並ぶので、一番右のテキストボックスのアイコン(四角に「A」と横線が入ったやつ)をクリックします。

図形の書式設定パネルで「文字のオプション」→テキストボックスのアイコン
右パネルで「文字のオプション」→テキストボックスのアイコン

③ 「自動調整なし」を選ぶ

「テキストボックス」という項目が開いて、その中に「自動調整」の3択があります。

たぶん「はみ出す場合だけ自動調整する」にチェックが入っているはずです。

これを「自動調整なし」に変えます。

自動調整を「はみ出す場合だけ自動調整する」から「自動調整なし」に変更
「はみ出す場合だけ自動調整する」→「自動調整なし」に変更

④ 文字サイズを変えて確認

あとはいつもどおり、ホームタブのフォントサイズ欄で大きさを変えるだけ。

今度はちゃんと見た目にも反映されます。

文字サイズが見た目にも反映された状態
文字サイズが見た目にも反映された状態

文字が枠からはみ出すようになったら、枠のほうを手で広げるか、文章を削ります。

「枠に収まらないなら文章を削る」は、資料作りの基本所作でもあるので、むしろこの状態のほうが健全ですw

4. まとめて直す(1スライド分を一括)

テキストボックスが10個も20個もあるスライドで、1個ずつ右クリックしていたら日が暮れます。

なので、まとめてやります。

  1. スライド上の何もないところをクリックしてから Ctrl+A(全選択)
  2. 選択された図形のどれかを右クリック→「図形の書式設定」
  3. あとは同じ。「文字のオプション」→テキストボックスのアイコン→「自動調整なし」
Ctrl+Aで全選択してから同じ操作で一括変更
Ctrl+A で全選択してから同じ操作

複数選択した状態で設定を変えると、選んだ全部に同時に反映されます。

残念ながら「全スライド一括」はこの方法ではできないので、スライドごとに繰り返してください。

スライドの枚数が多くて手作業がしんどいなら、AIに「テキストボックスの自動調整は『自動調整なし』で書き出して」と指示して、最初から出力しなおしてもらうほうが早いです。AIにパワポのファイルを直接作らせている場合はこれで解決します(ツールによっては指示が効かないこともあるので、その場合は手作業で)。

補足:プレースホルダーの場合

タイトルや本文の「プレースホルダー」(スライドマスターから来ている枠)だと、枠の左下に小さい「自動調整オプション」のボタンが出ることがあります。

そこから「このプレースホルダーの自動調整を停止する」を選んでも同じ結果になります。こっちのほうが早いときもある。

5. 3つの設定の使い分け

せっかくなので、どれをいつ使うかも書いておきます。

テキストボックスの自動調整3つの違い
自動調整3択の違い
設定向いている場面
自動調整なし仕上げ作業。文字サイズを自分でコントロールしたいとき。AIスライドを直すときはこれ
はみ出す場合だけ自動調整するレイアウトを絶対に崩したくないテンプレート。他人に配って書き込んでもらう枠など
テキストに合わせて図形のサイズを調整する文章量が決まっていない下書き段階。箇条書きをどんどん足していくとき

僕は仕上げのときは「自動調整なし」一択です。

理由は単純で、文字が勝手に縮むと、「あれ、このスライドだけ文字小さくない?」と後から気づいて直す羽目になるから。

まとめ

  • AIが作ったスライドで文字サイズが変わらないのは、テキストボックスの自動調整が「はみ出す場合だけ自動調整する」になっているから
  • 直し方は、右クリック→図形の書式設定→文字のオプション→テキストボックス→「自動調整なし」
  • Ctrl+Aで全選択してから同じ操作をすれば、1スライド分をまとめて直せる
  • 仕上げ段階は「自動調整なし」。縮むより、はみ出してくれたほうが気づける

AIにたたき台を作ってもらうのは、本当に楽になりました。

そのぶん「AIが作ったものを人間が仕上げる」ときの小さなつまずきは、これからも増えると思います。

見つけたら、またこうやって記事にしていきます。

それではまた次回。